■時間を効率的に使いたい顧客のためにウェブにも素早い対応が必要

 インターネットを使うようになって、大きく変わったのが時間の感覚だ。欲
しいときに買い物できるし、知りたいときに情報が入手できる。
 この七月、マスメディアまでも動かすことになった東芝のビデオデッキサポ
ート問題については、関連サイトをチェックしていなくても、ウェブニュース
を扱う電子メールマガジンが概要を毎日伝えてくれた。
 またウェブサイトから手に入れられない情報は、詳しそうな知人にメールで
質問すれば手に入れられる。たとえ、その知人が知らなくても、情報を持って
いそうな人に聞いて、その返事を転送してくれることもよくあることだ。ネッ
トは情報の伝達力が早く、時間を効率的に使える。
 この時間感覚が違う人がいるんだなぁと実感したのが、六月にイージーオー
ダーのスーツをつくりに行ったときだ。ここは店舗を構えているわけではなく、
DMで告知して、日時限定で倉庫のようなところで、オーダーの受付をする。
立地もターミナル駅ではなく、最寄りは急行も止まらない私鉄の駅。ここを教
えてくれたのは、ネットの友人だった。
 いつもスーツを着ている会社員の友人を誘ったのはいいが、その土曜日前後
は仕事が重なり、睡眠時間を削った。そうして時間をつくったにもかかわらず、
気に入る服地がない。
「最近は、メンズライクなスーツが好まれるからね。婦人服地では探すのは難
しいね。来週は紳士服地だから、また来ればいいよ」
「そのことをDMに小さくでも書いてくれれば、来週来たのに……」
「そんなに忙しいの?」
「ええ、会社員ではないので、仕事が集中するときには重なるんです」
 忙しさなんて、わかってもらえない人にはわからない。それに、二度も足を
運ばせるという感覚が逆にすごいなと感じて、「もう帰ろうか」と友人と話し
ていた。
 先に会話した経営者が私たちを見て、このままだと注文をとれそうもないと
察知したようで、「どんなのがいいの?」と聞いてきた。婦人服地にしかない
というストレッチがきいた濃い色とリクエストすると、探してくれたのである。
「早く出してよ!」といった文句をグッとこらえて、サイズを測ってもらい、
笑顔で帰った。この間、約三時間。
 このような話は実はネットショップにもある。象徴的なのは、メールで質問
やクレームをしたのに、二四時間以内に回答がない。商品の到着が遅いという
ことだ。米国サイトで注文しても一週間で届くのだから、国内ならば三日で当
たり前だろう。
 これらはウェブで「日曜日だけはメールはしません」「商品の到着まで一週
間かかります」など、事前に断りがあればイライラしないで済む。ただし、配
送については「そちらの努力が足りないのでしょう。改善しようと思えば変え
られるはず」と思い、違うショップを探すだけだ。
 さらにメールの返信は、二四時間以内にしなければ買う気を喪失させること
になるという原則がわかっている人ならば、短くても安心感、誠意を示すよう
な文章が書けるはずだ。

99年9月

 
   

 

 

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