■戦略的運営が必要なパーソナルショッピング

  アメリカの百貨店では、当たり前のようにインターネットで行われてきたパ
ーソナルショッピング(PS)。電子メールで欲しいものを問い合わせて、購
入するというもの。日本でも、やり方によっては売上げアップにつながる可能
性を秘めている。
今回は、日本人顧客に支持されたノードストロームのPSを見てみることに
しよう。日本の海外通販愛用者を中心として名前を知られるようになったのは、
九五年春頃のこと。一人の女性が、ニフティサーブの海外通販関連のフォーラ
ムに、ノードストロームの電子メールアドレスを紹介したことから始まった。
同社が日本人向けにプロモーションをしたわけではなく、ネットを通じてワ
ッと広がったのである。ノードストロームが百貨店ということを知らずに利用
している人も多かった。
そのうちに、女性誌の海外通販特集に取り上げられ、一気にノードストロー
ムのPSが知られるようになったのだ。 
ブランド品を多数扱っているニーマン・マーカスのPSも話題になったが、
対応が遅いため、
人気を集めることはなかった。
ところで、PSとの問い合わせは当然英語である。ニフティサーブでは日本
語で気軽にPSのことを聞けるため、
「どんな化粧品のブランドを扱っていますか」
「ヴィトンのバッグは購入できますか」
などなど、化粧品とブランドのバッグの話題を中心に、女性から、ものすご
い質問が寄せられた。ちょうど、MACやオリジンズなどが日本のファッショ
ン誌でも紹介されるようになったときであり、大ヒットしたクリスチャン・デ
ィオールのスベルトの時期と重なっていた。
PSでは、顧客に必ず担当がつき、最初に問い合わせをしたときに、メール
を返した人が担当になる。そして、顧客には、定期的にセールの知らせがメー
ルで届く。これに惹かれて購入する人が多かった。
ネットというのは、悪い情報についても広がるのが早く、
「私の担当は○×さんっていうんだけど、問い合わせると高い商品ばかり売り
つけてくる。みなさんはどう?」
といった不満も寄せられた。 一方、ノードストローム側でも、日本人のブ
ランド信仰が強いこと、問い合わせの返事を送っても買う・買わないの回答が
なく知らん顔、何が欲しいのかハッキリしないなど、曖昧な態度が話題になっ
ていたようだ。
現在、ノードストロームでは、九八年一○月から化粧品、香水の海外発送を
中止(理由は不明)、アパレルをWWWで扱い始めた。
以上の点から学ぶべきことは、
まず、クチコミと比べるとネットには数倍のパワーがあるということだ。リア
ルタイムで大勢の人に情報を伝達できる。
第二に戦略的にPSをしないと、問い合わせだけに翻弄されるということ。
とくに流行モノはワッと集中して、そのあとパタッと問い合わせがなくなる。
第三に誰でもPSを受け入れると、イロイロな質問がきて大変ということ。
さらに顧客のバックグランドがわからないと、戦略的なPSにはなりえない。
第四に担当者の質が求められるということ。ファッション、コスメに敏感で、
親身な対応をすれば売上げに結びつき、そうでないと文句が出る。日本のネッ
ト通販は、店側とのメールのやりとりが楽しいといったレベルで、これがSO
HO的仮想店舗がウケている理由でもある。
第五にメールの返事、配送が早くないとダメということ。  第六に定期的
なメールでのPRは欠かせないということ。 

99年1月

 
     

 

 

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